2006.9
http:/www.ack-ack.jp nishikawa@ack-ack.jp /平18年9月号 2006 #19~218  since 1988
ack-ack’通信
8月21日(月) 夏の甲子園~決勝戦&再試合!
春の選抜を辞退し、夏の三連覇に賭ける「駒大苫小牧」と、昨年も同校に無念の敗退。悲願の初優勝に挑む「早実」の37年ぶり((三沢高・かの太田幸司&松山商)以来。ぶりと云ったら切りがないそうだが、賛辞を述べると切りがない?)の決勝戦&再試合!斉藤、田中両投手の熱投が大きな感動と多くの興奮を与えてくれた至福の二日間でした。庶民にあまねく久々の爽快感を味あわせてくれましたね。ちなみに?昨年に続き出場を果たした「佐賀商」は残念ながら、2回戦第2試合で「桐生第一」に終盤逆転され(6―5)残念でしたが、駒大苫小牧の香田監督が佐賀商出身と聞き嬉しい限り!?でした。それに引き替え、大人社会の現状は当誌執筆者諸氏も度々指摘される様に目を覆わんばかりの惨状。「ポスト小泉騒動」に如実に見られる政治のレベルの低さ。無為無策な官僚の下劣、怠慢、無責任振り。表面はお澄ましいるが一皮むけば「金銭至上主義」、「拝金主義」のメガバンク、大企業。云えば切りがないが、全部ひっくるめての談合国家は庶民など全く眼中になし。巨人がドラフト順位一位を田中将大君から斉藤佑樹に変えることを検討中なんて、朝一番のニュースで聞かされるとモウ一日が台無し。云う奴らも云う奴らなら、伝える奴らも伝える奴らで腹がたつ前に笑っちゃいました。何故「ら」がつくと庶民を馬鹿と思えるようになるのだろう。「ら」=島国根性=談合体質、なのかな~?「公取委」頑張れ~!まっ、難しい話は執筆陣諸氏にお任せ致し・・・斉藤君世代に期待しますかね?

斉藤佑樹
投手

田中将大
投手
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読者のホ-ム・ページ (109)   Dancing Lawyer
  相変わらず,日本では多くの犯罪が発生しています。統計上も平成14年は戦後最高の約370万件の犯罪発生率で,15年は約365万件。検挙率も平成元年頃は,まだ70%位でしたが,平成15年は約40%位に下降線を辿っています(犯罪白書)。しかし近年,イギリスやアメリカでは犯罪発生率は下がっています。
 何故、減少したかと言いますと,犯罪の「原因」究明よりも犯罪の「機会」を少なくすることや,犯罪者の「処遇」よりも犯罪の「予防」に重点を置く発想の転換(犯罪学のシフト転換)などがあったからです。この新しい犯罪学は「割れ窓理論」と言う理屈が中心になっています。即ち,割れた窓ガラスが放置されているような場所には犯罪者が警戒心なく容易に入り込め,安心して犯罪に踏み込めるので,その様な空間や機会をなくそうということです。具体的には,都市の至る所に監視カメラを設置する。公園や学校等の公の施設は周囲からの(,道路や教員室)見晴らしを良くする,児童の安全な通学路を確保し,地域住民や保護者が常時監視する体制を作る等、システムを設定する事です。又,犯罪被害者の置かれた状況へも目を向け(被害者学),被害者側の為の様々な救済措置を,法律だけでなく,地域コミュニティや加害者側も参加させ,コミュニケートし,損害賠償とか再犯防止契約を結ぶとかの自主的な方法も取り入れ,色々な工夫がされています。犯罪は割に合わないし,被害者の苦しみや被害をいかに修復するかが大切であるという発想です。
こういう試みは日本でも一部実施されています。しかし,欧米諸国に比べると,まだ不十分です。他方,翻って考えますと,個人情報保護法や公益通報者保護法の運用等を一歩間違えますと,市民の相互の監視やチクリを奨励し,プライバシーと言えない情報まで,過度に保護し,市民の相互信頼は喪失し,息の詰まる社会(行動の自由に関し,萎縮した社会)にしかねないのです。従って,バランスが大切ですね。 「自由で平等な社会」を作る事は,今後共、日々試行錯誤を繰り返していかないといけませんね。個人情報の悪用と云えば、ウエイトレスに 「ご気分、如何?」と声を掛けられたトム が「太陽が一杯!気分最高だ、酒をくれ」 と答えるシーンが印象深かった、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい(仏・伊)」を先程まで(深夜番組)でやっていた。監督(ルネ・クレマン)が同じだと主題曲も似る?(禁じられた遊び/ナルシソ・イエベス)程度に聞こえていたニーノ・ロータの音楽に執筆中に何度も耳を奪われて、そのジャズっぽさに認識を新たにしました。後日、ジャズ誌上で国分弘子女史が同様なことを書いていて、またまた吃驚!?そうそう、当欄も当初10回程までは此の調子で書いて多聞でしたっけ?・・・お~ぃ、バーボンおかわり!
72回   エロールあさかわ
  社会の治安と安全を守るべき警察官の堕落と不祥事の多発には今更ながら茫然とさせられる。警察官としての正義漢や国民の安全を守ろうという情熱に燃えて警察学校に入るものの、卒業して現場勤務を初めて、三年もたてば正義漢も情熱も消滅してしまう。裏金造りに奔走する上層部や各業界との癒着や馴れ合いによって腐敗しきった署内の様子が見えてくるからである。新任の警察官に将来出世しようという意志があるならば常に上司の顔色を伺い、余計なことは一切せず、「見ざる聞かざる言わざる」に徹することと言われている。この度、女性監禁事件の犯人として村本某なる変態サドの「ご主人様」が逮捕されたが、村本の女性監禁は十一年も前から続いていたのだ。その間に六人もの女性が犠牲になり、中の一人は食事も与えられず衰弱死をしている。十一年前に最初の女性が監禁された時点で近所の住民の通報が複数あり、女性の母親からの訴えと救出願いも出されていたが、一度も捜査らしいものは行われていない。村本の父親が地元で建設業や不動産業を手広く経営しており、歴代の署長とも親密な関係であったことから暗黙の了解があって事件にされなかったのだ。十一年前に村本の自宅を捜査し、監禁罪で逮捕していれば六人もの女性が犠牲になることもなく、衰弱死する女性も居なかった筈である。彩香ちゃん殺害事件に関しても徹底した捜査もなく、「事故死」として一件落着が報じられていたのだ。ところが後日、彩香ちゃん殺害の現場らしきところを目撃した人物が現れたために再度の捜査となったのだ。彩香ちゃんの死因を綿密に調べ、母親の鈴鹿容疑者の行動の裏付け捜査を行っていれば豪憲君は殺されずに済んだのだ。県警側の初動捜査ミスが原因の如く伝える局もあるが、捜査ミスではなく、初から手抜き捜査しかしていなかった。つまり、堕落した警察による手抜き捜査が幼い豪憲君の命を奪ったことになるのである。彩香ちゃんは大沢橋から投げ落とされる前に既に殺害されていたのではないかという説もあるが、この事件に関しても調査すべきである。万が一、彩香ちゃんが虐待されたり、殺害されている現場を豪憲君が目撃していれば、鈴香容疑者にしてみれば豪憲君も殺害しなければならないという理由が成り立つ訳である。警視庁及び全国の警察官たる者、素人にでも解る程度の事件の推理くらいして貰いたいものである
ルパンの私書箱~from 田舎親父 (33)
   私の回りは幸せ等とは無縁といって良い様な耐え難いほど傷ついた、独り者の男ばかりである。本当に信頼できる人間が一人でも此の世に居るならば、その者の為に命を捨てたいと思っている様なのが多い。そして、命を捨てる以外に役に立つ様な事は余り好きでないと云った様な連中である。単純で馬鹿で不器用で、自分を粗末にする事が唯一の特技である様の男共である。学校の算数ばかりではなく、およそ計算といったものの一切出来ない連中である。村一番のワルガキが其の侭に40、50才になった様な連中である。妻に「アナタ、あの人達、カワイガッテやらなくちゃネ」と云わせる様な男達である。法の壁を平気で乗り越え、塀の向こうとこちらを何度も往き来してきた様な者達を、どうカワイガル事が出来るというのか。生前、オヤジ(実父ではない) は冗談を言っていた。「俺が死んだら弔辞はお前が読め。それから、他の者の分もお前が書いて見せておけ。本人が聞けないんじゃ意味がネェダロ」。本当の独り者は私の身近では早死にする。お陰で弔辞を沢山書き、読んだ。後には使い古したジポーのライターやら、古時計、古いナイフ等が引き出しの中に残った。庭の隅にトラック一杯分も積み上げられた堆肥もそうだ。庭の隅々まで敷き詰めても、まだ山なりになって残っている砂もそうだ。車庫の一つは屋根が破れて三分の一程になっており、残った部分も機褐色に変色しているが張り直す気がない。十数年前、台風で屋根が飛び青空天井になった。半月経った或る日、家に帰ると誰かが貼り替えていた。二年後に47才で死んだ元大工のタケだった。2坪程の立派な犬小屋も彼が一人で造った。古材等は一切使わず、私と犬が一緒に夏は夕涼み、冬は日向ぼっこが出来る様に造った。妻が心当たりの建材屋を聞き回り、材料費を払った。数日後タケがしょぼくれて来て、「済みません」と云った。済まないのは此方の方で、材料費も渡さず仕事をさせられる相手ではない。詫びるのは私の方である。タケは鰻釣りの名人でもあった。頼めば2、3日で20匹程を届けてくれた。我々がウナギといえばムナギ、即ち胸の黄色い天然鰻である。裁きも職人級の腕前で、自分で作ったナイフで竹でも裂く様に縦に刃先を3回走らせるとウナギは骨を抜かれて身だけになる。河の深い渕や山の溜池で釣った超大物となると缶コーヒー程の太さがあり、友人で鰻屋の若旦那が秘伝のタレ、特別な塩やらで焼いてくれた。タケも若旦那も天然ウナギは大きいほど上物であると云っていた。肉がしまって味が深い。何よりも旨味は肉と表皮の間にあり、大きいものほど多いからだという。一枚でドンブリ一杯になり、そこらのステーキより肉厚な蒲焼き。若旦那は43才で亡くなった。その後、殆どウナギを食べていない。私の食生活を総括するなら、料理等といった高級な過程は極力省略されるのが通常である。肉類は牛、豚、羊でもレストランのシェフをやっている男 に頼んで、前足一本、股一本、背肉片身とか で買う。それをステーキ、シチュー、カレー用等に切り分け、パックして冷凍庫に入れておく。以前は自分でやっていたが、肉屋が一度見て以来、やらせたくないと思ったらしい。肉が可哀想だというのだ。私だって猟の獲物の猪や鹿の解体位はやるから、ド素人とは思っていなかったが、乱暴で粗雑で見ていられぬらしい。最初に私が牛のモモ肉を処理するのを見た時、悲しげな声で「ひどいなァ。可哀想だなァ。」と言った。「何、良いさ。これ位自分でやれるさ。」と私が言うと、「親父さんじゃない。肉が可哀想。それじゃ、まるで強姦じゃないスか。無理矢理ブスブスやりゃ良いってもんじゃない。私がやって見せるから・・・」。それ以来、ずっとやって見せてくれており、私は見学の過程を修了できない。実習は自分で獲った獲物でコッソリやる以外にはなさそうである。    以下次号