2004.10 | ||
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8月28日(土) 破茶目茶ジャムセッション vol.19 前号の当欄は記事過剰?にてスペースなし状態でしたので、今号に遅ればせながら参加諸氏諸嬢のご勇姿を・・・。リラキシン不安倶楽部主催による年2回の当ジャムセッションも回を重ねること、はや19回!今回も30名ほどの皆さんが参加なされて大盛況。恒例、タマちゃんによる開会の辞でスタート。皆さんお互いにすっかり顔なじみ化致してますので、実にリラックスした一夜となりました。面倒なご紹介は掲載致しました写真ご参照にて省きま〜す。ご遠路組の皆さんは御帰宅の時間調整が大変なのですが、毎回、山形よりドライブ参加のSさんには心より一言・・・「本当にお疲れ様でした。」次回は年末25日の予定です。 | ||
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読者のホ−ム・ページ (86) よっぱライフプランナー![]() |
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やぶにらみ 第53回 エロールあさかわ 現在の日本は世界でも屈指の犯罪多発国となりつゝある。むしろ以前にも述べたことであるが犯罪自由国と呼ばれても反論できる状況にはないところにまで到っている。不法滞在や密入国者による犯罪の急増に関しては周知のことであるが、その大部分が未解決のまゝである。それに加えて未成年者や若年層が引き起こす犯罪件数は昭和40年代に比べて約60倍近くにも上ると云われる。マスコミ関係で連日の如く報道される様々な事件の中で単なる殺人事件などは「フーン。」てなもので誰も気にとめることすらない。同じ殺人事件でも一家4人を惨殺した揚げく調査妨害の為に放火したとか、女性を強姦後に殺害し、遺体に石油を掛けて炭化するまで焼いたとかいう残酷な事件であれば関心を示すのである。それほど犯罪に対する人々の心はマンネリ化してしまっている。犯罪件数が増加すると云うことは犯罪を起こす人間となる数が増加したことになるが、経済大国とか先進国と云われてG8の仲間入りをした日本が何故この様な状態になってしまったのか。敗戦国となって極限生活を体験した我々の親、先輩達の必死の努力により短時間で経済復興をなし、更に驚異的な発展を遂げてきた。経済的な発展を遂げて日本人の生活が豊かになったことは喜ばしいことに違いないが、その途中で何かを忘れてきたのではないだろうか。経済的な成長と発展はやがて「金銭至上主義思想」「拝金思想」をうみだし、金さえあれば何でも出来る。金がないのは首がないのに等しいという言葉さえ生まれた。この様な「金銭至上主義思想」一色に染められた社会にとって最大の問題は正常な思考回路の育成や人間に不可欠な精神面の成長ならびに「魂」の存在の否定につながってきていることではないだろうか。日本人社会が「金銭至上主義思想」に染められるにつれて人の集まる所には金銭にまつわる損得問題が生まれ、大金をつかんだものが勝者であり成功者としてのレッテルが貼られる。犯罪自由国として第三国人による凶悪犯罪が多発する今日、未成年法、未成年者保護法によって悪の芽を完全に摘み取ることの出来ない司法システムの改正がない限り、未成年者による凶悪犯罪はなくならない。国民の治安を預かる筈の警察官が上司や幹部の為に忠勤に励むのでは犯罪の多発を食い止めることなど不可能である。警察学校で学んだことに何の意味があったのか考えて貰いたい。 |
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「教養が要るジャズ」 新 折人 #44![]() 前回、実在の人物が登場するジャズ曲のいくつかを紹介した。それで思い出したが、一度に何人もの実在、架空の人物が登場する曲がある。それは粋な男コール・ポーターが1935年に書いた "Just one of those things"だ。四行しかない短いヴァースの中に、なんと7人もの人物の名前が登場する。この曲は別れの歌だが、日本語でタイトルを「よくあることさ」と訳しているように、恋人とあっけらかんと別れようという魂胆の歌である。その「よくあること」の例として、逸話を行間にちらつかせながら有名人が登場する。 先ずヴァースの一行目には、"As Dorothy Parker once said to her boyfriend: ‘ Fare thee well!’"(ドロシー・パーカーがボーイ・フレンドに「あんたいかすわ!」とのたまわったように)とある。このドロシー・パーカー(1893〜1967)とは1920年代、いわゆる「ローリング・ツゥエンティーズ」に活躍した美貌のユダヤ系女流作家で、株屋を夫にしたがすぐ別れ、男遍歴が絶えなかった。コール・ポーターは、「よくあること」の例に、インテリのくせに惚れっぽい彼女の奔放さを引き合いに出したのである。 二行目は、"As Columbus announced when he knew he was bounced:‘It was swell,Isabelle,swell!’"(コロンブスが「イザベル、やったぜ!」と告げたように)である。このコロンブスは言わずもがな、クリストファー・コロンブス(1446/51〜1506)。彼は、「黄金の国ジパング」を夢見て1492年に航海に乗り出し、新大陸と意識せぬアメリカを発見したが、その為の資金は、長年にわたって口説いて、時のスペイン女王イザベル一世(1451〜1504)に出してもらった。成果を飛び上がって恩人に報告するのは良いが、女王さまをまるで恋人のように呼び捨てにさせたのは、コール・ポーターの、なんともいえないところだ。 三行目は、"As Abelard said to Heloise:‘Don't forget to drop a line to me, please!"(アベラールがエロイーズに「俺に手紙を書くのを忘れるなよ!」と言ったように)である。アベラールとはフランスの哲学者、神学者で中世神学における論客として知られたピエール・アベラール(1079~1142)という人のことだ。このアベラールは、教会の偉い人に頼まれ、その姪で当時17歳の若き佳人エロイーズ(1101〜1162)の家庭教師をすることになった。ところがあろうことか、二人は割りなき仲となり、アベラールは彼女に子供を生ませてしまう。激高した叔父は暴漢に襲わせてアベラールを去勢し、二人を別れさせる。しかしアベラールもしたたかで、彼女との間に交わした膨大な「愛の書簡集」を発刊した。そのことを、コール・ポーターは得意満面で、知識の一端として披露している。 最後の四行目は、"As Juliet cried in her Romeo's ear: ‘Romeo, why not face the fact, my dear?"(ジュリエットがロメオの耳もとで「どうしてあんたは現実を見ようとしないの?」と叫んだように)だ。シェクスピアーの大悲劇「ロメオとジュリエット」(1595年頃)で、ジュリエットとの熱愛を引き裂かれたロメオは、現実を良く調べないで噂のみを信じ、ジュリエットが死んだものと思い込み、服毒自殺してしまう。それを知ったジュリエットもまた、自分の胸を突いて彼の後を追う。格調高い作品だが、コール・ポーターにかかるとロメオは単なる短慮な男として茶化されてしまう。 この四つの例を伏線として、「よくあることさ」というコーラスに続くのである。たかが「ジャズ」と言うなかれ。ここまでくると相当な教養がないと、この詩は理解出来ない。そのためか、この難解なヴァースはエラもサラもアニタもカーメンも歌っていないはずだ。才女で知られたペギー・リーもしかり。歌っているのは、多分ローズマリー・クルーニーだけだろう。 我が国の愛すべきヴォーカルのお姫さま方よ。是非"Just one of those things"のヴァースに挑戦してみて下さい。 |
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ルパンの私書箱〜from 田舎親父 (11)![]() |